イライラ(パニック障害、不眠症、不安感、食いしばり、耳鳴り、耳の閉塞感、めまい)

イライラ(パニック障害、不眠症、不安感、食いしばり、耳鳴り、耳の閉塞感、めまい)

24時間イライラしていた精神面が安定した!

50代女性
来院に至った経緯
仕事は不動産業をしている。ノルマがとても厳しい会社だったが、成果報酬はしっかりと支払ってくれる会社だったので社会人になってからガムシャラに働いた。元々、怒りやすかったが、妊娠・出産後は毎日のようにイライラしていた。

仕事に復帰後も順調に成績は残せていたし、旦那さんも優しく、両親がすぐ近くに住んでいたため子供たちの面倒も見てくれて家庭内にも不満があったわけではないが、いつも何かにイライラしていた。

上の子が小学6年生、下の子が小学3年生の頃、2人の子供から「お母さん怖い、なんでいつも怒っているの?」と言われて子供たちに恐怖を与えるほどイライラしていたのかと気づかされた。

それ以来、自分では気をつけているものの会社の同僚や久しぶりにあった友達からも、なんか怒ってる?と聞かれるほどイライラしていた。酷いときには取引先にまで、何か失礼なことでもしましたでしょうか?と心配されてしまうほどイライラしていた。

大学生の頃にパニック障害を起こして電車に一人で乗れなくなった経験があった。それ以来、他人が運転する車の助手席に座るのが怖くなり、社会人になっても後輩を助手席に座らせて自分で運転していた。

5年くらい前から急激に体調が悪くなった。まず不眠症になり、布団に入って2~3時間眠れなかったり、寝ても1時間くらいで目を覚ますようになった。旦那さんに相談すると、結婚した当初から食いしばって寝ていると言われた。

半年くらい前からは両方の耳からキーンという高い金属音のような耳鳴りが聞こえるようになった。また右耳は飛行機の乗ったときのようなつまり感があり、閉塞感のあとは決まって直後にめまいが出るようになった。

職業柄、さまざまな職業の方と関わるが、中には治療家の先生もいて相談することもあった。気候術、整体院、温熱療法、漢方療法、針鍼灸院などありとあらゆる治療院に通った。有名な針治療の先生にも紹介という形で診てもらえることになったが、半年間通ってもまったく変化がなかった。その先生の紹介で、今度は有名な漢方の先生を紹介してもらったが、何も変わらなかった。

漢方の先生からは、これは骨格の問題だから整体に行きなさいとまた有名な整体院の先生を紹介された。すると整体の先生から、これはうちでは手に負えないから東京の塩川カイロプラクティック治療室に行った方がいいと言われた。

何かたらい回しにされている気がしたが、別の整体の先生に塩川カイロプラクティックのことを相談すると、東京の塩川カイロプラクティック治療室まで行くなら、藤沢駅前に塩川先生のお弟子さんがいますよと教えてくれた。

前田先生は塩川カイロプラクティック治療室では副院長も務めていた先生で、スクールで講師もやっている先生だから間違いないから、わざわざ東京まで行くより前田先生の方に行った方がいいと熱弁された。

カイロプラクティックは受けたことがなかったが、HPもしっかりしてるし、ここなら大丈夫かと思い当院に来院された。


【神奈川県大和市から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    右仙骨翼の強い浮腫感

  • 03

    頚部全体の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また右仙骨翼と第一頸椎右横突起に強い浮腫が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD5レベルで重度の骨盤の傾きが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、耳の閉塞感はあまりなくなり、同時にめまいが出ることはなくなった。

7週目(7回目のアジャストメント)には、耳鳴りがまったくしなくなった。また睡眠の質が良くなったように感じ、夜中に起きることはほとんどなくなった。旦那さんからは、最近食いしばらなくなったねと言われた。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

19週目(13回目のアジャストメント)には、夜中に一人で電車に乗ってみるといつもはソワソワしてしまい早く電車から降りたいと気持ちがてんぱってしまうが、意外にも大丈夫だった自分に驚いた。ためしに仕事中に後輩が運転する車の助手席に乗ると、いつもなら怖くて仕方ないのに、気持ちが落ち着いている気がして問題なく座っていられた。

33週目(20回目のアジャストメント)には、職場や家族から、最近穏やかだねと言われる機会が多くなった。自分でも明らかに落ち着いているなと感じることが増えてきた。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回のイライラは、自律神経のバランスが乱れて交感神経が過剰に働いていたことが原因であったと考えられる。

検査では骨盤部と上部頸椎に強い反応があったが、骨盤部と上部頸椎はどちらも副交感神経支配の部位となる。副交感神経にサブラクセーション(根本原因)があることで、自然と交感神経が優位に働き、その状態が長期化することで交感神経が過剰に働いていたのだろう。

交感神経が過剰に働くことで、体は常に過緊張の状態となり、さまざまなものに過敏に反応を起こしていたものと考えられる。また自律神経の乱れはホルモンバランス異常を起こしやすくなってしまう。

例えば、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンや、ストレス対抗ホルモンとも呼ばれる副腎皮質ホルモンなどの分泌異常が起こることで、体はさらに過緊張の状態となり自律神経のバランスをさらに乱してしまう。

脳と体の各ホルモン分泌器官は神経によって常に情報のやり取りを行っているが、自律神経のバランスが乱れたことで、この情報のやり取りが上手く機能せずに常にイライラしている状態になっていたのだろう。

交感神経が過剰に働いていたことは、不眠症や不安感、学生時代からのパニック障害など明らかである。また上部頸椎の問題は、耳鳴り、耳の閉塞感、めまいとも密接な関係がある。

どのような問題であったとしても、どこの神経系の問題なのかを検査によって導き出し、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けさえすれば、脳は体に起きている問題を必ず解消してくれる。あらためて神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が分かる症例である。
イライラ(パニック障害、不眠症、不安感、食いしばり、耳鳴り、耳の閉塞感、めまい)
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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