更年期障害(頭痛、吐き気、末端冷え性、頭痛、吐き気、末端冷え性、息切れ、動悸、汗をかきやすい、月経前症候群、歯ぎしり)

更年期障害(頭痛、吐き気、末端冷え性、頭痛、吐き気、末端冷え性、息切れ、動悸、汗をかきやすい、月経前症候群、歯ぎしり)

頭が割れるほどの頭痛が薬に頼らず出なくなった!

40代女性
来院に至った経緯
40歳頃から更年期障害の症状を発症し、それから約7年間もの間、頭痛、吐き気、末端冷え性、息切れ、動悸、汗をかきやすい、イライラするなどの症状に苦しんでいる。

特に頭痛が酷く、時間帯や天候の変化もまったく関係なく、いつも突然頭が割れるような激しい頭痛に襲われるようになった。一度発症すると市販の頭痛薬ではまったく治まらず、強い吐き気を伴ってしまう。

あまりにも強い頭痛に怖くなり病院を受診して、脳の精密検査を受けたが一切異常なしと診断され、完全に更年期障害の症状だからと強めの頭痛薬を処方してもらった。確かに市販の頭痛薬よりは効いたが、それでも一度頭痛が出ると症状が治まらないため、出る前に飲むことを常用してしまうようになった。

他にも急に手足が冷たいと感じるようになり、息切れや動悸、汗をかきやすいと典型的な更年期障害が頻発するようになった。家事や仕事にも支障をきたすようになり、何度も病院で相談したが更年期が終るまでの辛抱だからとあまり話は聞いてくれず薬を処方されるだけだった。

会社の同僚が針治療で更年期障害が改善されたということを聞き、評判の針鍼灸院に半年間通ってみたが何も変わることはなかった。更年期障害が始まる前から、月経前症候群(PMS)や歯ぎしりがあったため、自分では自律神経が悪いと思っていた。自律神経専門の整体院というところにも半年間通ってみたが、何も変わることはなかった。

そんなとき、たまたまYoutubeで塩川満章先生の動画を見る機会があった。動画ではさまざまな症状の人が治っているというのを見て、最初はYoutubeだからなと思っていたが、他に頼れるものもなかったため塩川先生の院に問い合わせてみた。

銀座の塩川カイロプラクティック治療室は人気店のようで、電話もなかなか繋がらなかったが、ようやく繋がると塩川先生は新規受付をしていないと言われてしまった。神奈川県に住んでいることを伝えると、副院長の前田先生が藤沢駅前で開院されていることを教えてもらった。カイロプラクティックは初めてだったが、藁にもすがる思いで当院に来院された。


【神奈川県相模原市から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    右後頭部の強い浮腫感

  • 03

    頸部胸鎖乳突筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節に明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認され、前弯カーブは消失してストレートネックとなっていた。初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

6週目(6回目のアジャストメント)には、頭痛の回数が明らかに減り、頭痛薬を飲む回数が減ってきた。また動悸や息切れはそれほど気にならなくなった。

8週目(8回目のアジャストメント)には、頭痛はほとんど気にならなくなり、頭痛薬はまったく飲まなくなった。吐き気もそういえば最近しないと本人も忘れているほどだった。変な汗のかき方もそれほど気にならなくなった。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

16週目(12回目のアジャストメント)には、家族から最近歯ぎしりしなくなったねと言われた。そういえば寝起きの感じがスッキリしている気がすると睡眠の質にも改善がみられた。また生理前にもあまりイライラしないなと感じるようになった。

24週目(16回目のアジャストメント)には、ちょうど真冬の時期に入っていたが手足が冷たいとは感じなくなった。身体全体が軽いと感じるようになり、更年期障害が始まる前の感覚が戻ってきた。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の更年期障害は、自律神経のバランスの乱れが最大の原因だと考えられる。更年期といわれる年代になると、卵巣はその役目を終えるため女性ホルモンの分泌が低下してくる。閉経後にはエストロゲンの分泌は40%まで低下し、プロゲステロンの分泌は0%になる。

これは更年期といわれる年代の女性なら誰しも起こることだが、更年期障害が出る人と出ない人がいるため、これだけでは更年期障害の説明がつかない。両者の違いは、脳が卵巣の状態を把握していないことで起こる。

脳と卵巣を繋ぐ神経の流れに異常があると、卵巣の状態を把握できていない脳は女性ホルモンの分泌低下という情報のみを受け取る。すると脳は女性ホルモンの分泌を促すように卵巣に対して指令を送るようになる。

しかし役目を終えている卵巣から女性ホルモンの分泌が増えることはない。すると脳はなぜ女性ホルモンの分泌をしないのか把握できていないため、一種のパニック状態となり、卵巣に対して指令を送り続ける。

この送り続けている指令が交感神経を刺激し続けてしまい、偏った神経系に刺激が加わり続けた結果、自律神経のバランスを乱してしまう。検査では骨盤部と上部頸椎に強い反応がみられたが、どちらも副交感神経支配の部位となる。

副交感神経支配の部位にサブラクセーション(根本原因)があることで、ただでさえ交感神経が優位になりやすい状態だったところに、脳が卵巣の状態を正しく把握できずに女性ホルモンの分泌を促すように命令を出し続けてしまったことで交感神経が過剰に働き自律神経のバランスを乱したことで、さまざまな更年期障害に繋がっていたと考えられる。

更年期障害が原因と思われる、頭痛、吐き気、末端冷え性などは上記の問題から起こっていたと考えられる。更年期の前からあった、月経前症候群(PMS)や歯ぎしりがあったことからも自律神経のバランスが乱れて交感神経が過剰に働いていたのだと考えられる。

特に訴えが強かった頭痛だが、発症する時間帯や天候の変化に関わらず、頭痛が発症する部位すら日によってバラバラという頭痛はホルモンバランス異常の特徴である。更年期障害からあった月経前症候群(PMS)もホルモンバランスの変動が激しいときに起こる症状ではあるが、元々ホルモンバランス異常を起こしやすい体内環境だった状態で更年期を迎えたことで生活に支障をきたすほどの頭痛を発症していたと考えられる。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、卵巣の状態を脳が正しく把握できたことで過剰な命令が送られなくなり交感神経が落ち着いたことで、さまざまな更年期障害の改善に繋がったと考えられる。検査によって問題の神経系を特定し、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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