橋本病(慢性甲状腺炎)、冷え性、だるさ、全身のむくみ、便秘、喉の閉塞感、頭痛、肩こり

橋本病(慢性甲状腺炎)、冷え性、だるさ、全身のむくみ、便秘、喉の閉塞感、頭痛、肩こり

薬に頼らず、冷え性やむくみが解消された!

40代女性
来院に至った経緯
昔から寒がりで、夏場でもお腹、お尻、手足など全身が冷えていた。小学生の頃からぽっちゃり体型で、同級生からはなぜ太っているのに寒いの?とからかわれ、子供ながらに傷ついた。

大人になってデスクワークの仕事に就いたが、30歳を過ぎた頃から昼間の業務中に眠たさを感じるようになった。単純に睡眠時間が短いせいかなと思い、毎日7~8時間は眠るようにしたが、日中のダルさは日に日に酷くなっていくように感じた。

そのうち手足や顔など全身のむくみが気になり始めた。また便秘が酷くなり、4~5日に一度しか便通がなくなった。子供の頃から便通が良かった方ではないが、せいぜい1~2日に一度くらいで、4~5日出ないということは一度もなかった。

喉の閉塞感や声がかすれるような感じがしていたが、幸い仕事にはそれほど支障はなかったため、特に検査などはしてこなかった。しばらくすると寝起きの頭痛が酷くなったが、お昼ごろには治まってし、病院へ行っても薬を処方されるだけで薬はなるべく飲みたくなかったため、特に処置はしてこなかった。

仕事で管理力の立場になるとパソコンでの業務量が大幅に増え、休みの日でも自宅でパソコン作業をするようになった。その頃から肩こりを異常に感じるようになった。自分ではどうにもならない凝りで、まるで誰かが乗っかっているような感覚で、やる気がまったく出なくなった。近所の整体院で、マッサージや針治療をしてもらったが、半年間通っても何も変わらず、行くたびに固いですねと先生もお手上げという状態だった。

仕事が増えた影響か、元々あった冷え性、だるさ、全身のむくみ、便秘、喉の閉塞感などの症状が酷くなったように感じた。年齢のことも考えて病院で検査を受けると、橋本病(慢性甲状腺炎)だと診断された。

病院の先生から橋本病(慢性甲状腺炎)について説明を受けていると、確かにこれまであったことすべてが当てはまるかもと納得せざるをえなかった。薬は飲みたくなかったが、今の症状は自分ではどうにも改善しないと思い、処方されたチラーヂンを服用するようになった。しばらくすると、汗をやたらかくようになり、寝入りが悪くなった。年齢的に更年期症状かなとも思ったが、念のため病院の先生に相談すると薬の量が多かったかもしれないから、薬の量を減らしましょうと言われた。

薬の量を減らすと、また橋本病(慢性甲状腺炎)と思われる症状が強くなり、どうしたらいいのか分からなくなって不安になった。そんなとき、たまたまYoutubeで塩川満章先生の動画を見る機会があった。

橋本病(慢性甲状腺炎)の患者さんが良くなったという動画を見て、どういうことなのか分からなかったが、一度受けてみようと思って問い合わせてみた。残念ながら塩川先生は新規の受付はストップしていると言われてしまったが、藤沢にお住まいなら藤沢駅前で副院長の前田先生が開院されていますよと教えてもらった。

HPを見ると塩川先生のお弟子さんで、学校で講師もやっているとのことで、この先生なら大丈夫だと思い、当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    隆椎周辺の強い浮腫感

  • 02

    頚椎7番のか明らかな可動域制限

  • 03

    頸部全体の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、下部頸椎には明らかな可動域制限があった。隆椎(頸椎7番・胸椎1番)周辺には強い浮腫感が確認された。体表温度検査では、下部頸椎と上部腰椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD4レベルが確認され、ストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、喉の閉塞感が少し楽に感じ、声が出しやすいと感じるようになった。また寝起きの頭痛がそれほど気にならなくなった。

7週目(7回目のアジャストメント)には、全身のむくみが以前ほど気にならなくなった。喉の閉塞感もほとんど感じなくなった。また便秘は本人も忘れていたほど、普通に出るようになった。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

15週目(11回目のアジャストメント)には、全身がポカポカするように感じ、手足なども温かいと感じるようになった。人に乗られているような肩こりも楽になり、日中の気だるさというのもかなり解消された。

23週目(15回目のアジャストメント)には、薬を飲まなくても症状はほとんど気にならなくなり、日中のだるさはまったく感じず、仕事にも集中できるようになった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の橋本病(慢性甲状腺炎)は、下部頸椎のサブラクセーション(根本原因)によって甲状腺機能の低下が原因であったと考えられる。

下部頸椎や上部胸椎は甲状腺と密接な関係がある。検査では隆椎(頚椎7番・胸椎1番)周辺に強い浮腫感が確認された。また青黒い薄い静脈瘤も多数確認された。これは慢性的な神経異常によって毛細血管の拡張・収縮が上手く行っていなかったと考えられる。

甲状腺機能が低下すると、甲状腺ホルモンが正しく分泌されなくなってしまう。全身の冷えやむくみ、日中のだるさ、喉の閉塞感などは典型的な甲状腺機能低下の兆候である。また寝起きの頭痛なども甲状腺機能低下が原因であったと考えられる。

甲状腺は全身の代謝を司っている臓器となるが、寝起きの頭痛は体に毒素が停滞している人の特徴でもある。人間は誰しも寝ている間は代謝が低下するが、甲状腺機能が低下することでさらに代謝が低下し、体に毒素が溜まった結果寝起きの頭痛が発症していたのだろう。

便秘の問題もあったが、これも全身の代謝を司る甲状腺も無関係ではないが、今回のケースで上部腰椎の問題も関係していると考えられる。上部腰椎は大腸など消化器系に密接な関係がある。大腸に繋がる神経にサブラクセーション(根本原因)があることで、腸の蠕動運動が上手く機能せずに便秘を発症していたと考えられる。

肩こりの問題は2通り考えられる。一つは筋骨格の乱れから頭の重さを支えきれずに首・肩の筋力をガチガチに固めてしまっているケース。もう一つは自律神経のバランスが乱れ、交感神経が過剰に働き、体が過緊張を起こしているケース。

今回のケースでは前者が考えられる。下部頸椎のサブラクセーション(根本原因)によって、頭の重さを支えきれず神経への負担を避けるために首や肩の筋肉を硬直させていたのだろう。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことで、甲状腺機能が回復しホルモンバランスも整った結果、症状の改善に繋がったと考えられる。改めて神経の流れを整えて、体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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