頭痛

頭痛

立っていられないほどの頭痛が出てしまい、薬もまったく効かなかった

30代男性
来院に至った経緯
中学生時代から頭痛が気になっていたが、高校生の頃にある日突然、頭が割れるほどの頭痛に襲われた。

その日は身動きが取れない状態となり、病院でCTやMRIの精密検査を受けたが、結果は異常なしと診断され、頭痛薬を処方された。

それから20年間、頭痛薬が手放せない生活が始まった。一度、頭痛が出てしまうと薬も効かなくなってしまうため、頭痛が出そうだなと思ったらすぐに薬を飲むようになってしまった。

頭痛の質は、後頭部から目にかけてギューッと締め付けられたり、両方のこめかみがズキズキしたり、ドクンドクンと脈打ったりと日によって違う場所に出た。

低気圧のときは顕著に頭痛を感じ、特に台風が来る前日などは立っていられないほどの頭痛が出てしまい、薬もまったく効かなかった。

社会人になり仕事でバイクを運転するようになったので、毎日の睡眠時間や食生活、週3回の運動など、健康には気をつけていたが、ある日仕事中に世界が回るようなめまいが出てしまった。

これまでどんなに頭痛が酷くても、めまいが出ることは一度もなかった。脳神経外科でCTやMRIの精密検査を受けるも、やはり異常なしと診断されて今度はめまい止めの薬を処方された。

最近は腰痛が気になることもあったが、頭痛が出ている日は睡眠の質まで悪くなってしまいそれどころではなかった。頭痛が少し落ち着いている日でも眠れなくなってしまったため、今度は睡眠薬を服用するようになった。

寝具を変えてもまったく変化がなく、このまま薬を一生手放せないのは嫌だったので、何かないかと探していたところ、友人から前田先生の評判を聞き、来院された。

【神奈川県藤沢市からご来院】
初診の状態
  • 01

    後頭部の過緊張と強い浮腫感

  • 02

    上部頸椎の明らかな温度の誤差

  • 03

    頸部から肩にかけての硬直

経過と内容
初診時の状態は、後頭部から首・肩まで過緊張の状態だった。また上部頸椎には強い浮腫感も確認され、体表温度検査では明らかな温度の左右差があった。

レントゲン評価では、椎間板にはそれほど慢性的なところは見られなかったが、骨盤部と上部頸椎の傾きが強く出ていたため、初期集中期の段階では週1回のケアから開始した。

ケア開始から3週目(3回目のアジャストメント)には、首全体の過緊張がぬけてきて、本人も横になっているのが楽に感じられるようになり眠りやすくなった。

ケア開始から5週目(5回目のアジャストメント)には、頭痛が気にならない日が多くなってきた。まだ薬を飲む日もあったが、明らかに薬を飲む頻度が減った。またこの頃には腰痛はまったく気にならなくなった。

ケア開始から7週目(7回目のアジャストメント)には、頭痛がまったく気にならなくなり薬は一切飲まなくなった。睡眠の質も向上し、一晩眠ると前日の疲れが取れるようになった。

現在は、「二度と同じような苦しみは味わいたくない」という思いで2週間に1度のペースでカイロプラクティック・ケアを続けている。

考察
今回の頭痛の原因は、上部頸椎の神経に負荷が掛かっていたものと考えられる。上部頸椎は脳幹にもっとも近い重要な部位であるため、長年にわたって頭痛などの症状が続いていた。

レントゲン評価では、椎間板の段階ではそれほど慢性的なところはなかったが、強い骨盤の傾きが確認された。人間の脊柱(背骨と骨盤)を建物で考えると、骨盤は基礎(土台)の部分であり、上部頸椎は建物の最上階に位置している。腰痛もあったことから、土台である骨盤の乱れが上部頸椎にまで影響を与えてしまっていた。

また頭痛の質や場所が変化していたことから、ホルモンバランスの乱れもあったと考えられる。ホルモンバランス異常が起こる前には、自律神経のバランスの乱れが起こっているケースも多い。

温度の誤差でも上部頸椎と骨盤部は顕著に確認されたが、両部位とも副交感神経支配の部位であるため、交感神経と副交感神経のバランスが乱れたことから、自律神経まで影響を与えてしまっていた。

アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届いたため頭痛やめまい、睡眠の質の改善に繋がったと考えられる。

20年以上も続いていた頭痛に解消の兆しが見えたことから、体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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