不眠症(末端冷え性、生理痛)

不眠症(末端冷え性、生理痛)

睡眠薬無しで眠れるよって、生理痛もなくなった!

20代女性
来院に至った経緯
子供の頃から睡眠の質が悪く、布団に入ってから1~2時間眠れない毎日を送っていた。そのため、朝はなかなか起きることができず、無理やり親に起こされて学校へ行くという日々だった。また小学生になる頃には手足が冷たいなと自覚があった。

旅行などで環境が変わると、いつもよりもさらに眠れなくなった。小学校の林間学校では、自分一人だけ眠れなくて夜中に泣いてしまい、初めて先生に相談した。小学校に上がったときには眠れないという自覚があり、布団に入るのが嫌だったということを先生に相談したことで親に連れられて初めて病院へ行った。

病院では自律神経の問題だからと睡眠導入剤を処方された。薬のおかげで中学生になるとそれほど睡眠は気にならなくなったが、中学3年生で高校受験が迫ると再び眠れなくなった。またこの頃から生理痛が酷くなり、婦人科で低用量ピルを処方された。

高校受験が終って高校生活が始まっても睡眠の質は悪く、病院では不眠症だと診断されて強めの睡眠薬を処方された。薬を飲めば確かに眠れるが、日中はボーっとしてしまい勉強にまったく身が入らなくなってしまった。

なんとか大学に行くことができたが睡眠薬や低用量ピルは飲み続けていた。就職活動もなんとか乗り切り、無事に社会人生活をスタートできたが一人暮らしを始めた途端、これまで効いていた睡眠薬がまったく効かなくなり、朝方まで眠れないという日が増えてしまった。

会社の上司に相談すると、針治療が良いと紹介してもらい、しばらく通ってみたが睡眠の質はまったく変化がなかった。社会人2年目を迎えるころには、ほとんど毎日のように朝方まで眠れなくなり、せっかく就職した会社を退社することになった。

一人暮らしをやめて実家に帰ったが、それでも不眠症は続いた。もう一度、病院で精密検査を受けてみたが、レントゲンやMRI検査、CT検査と全身くまなく調べても、脳にも内臓にも何も問題が見つからなかった。私はこのまま仕事もできずに人生が終わるのかと絶望しているときに、Youtubeで塩川満章先生という人の動画を見る機会があった。

動画ではさまざまな症状の人が塩川先生の施術で良くなったというのを見て、「本当かな?怪しいな?」と半信半疑だったが、せっかくだったら一度施術を受けてみようと思った。ただ塩川先生がいる塩川カイロプラクティック治療室は東京の銀座だったので、半信半疑のまま通える距離じゃないなと思っていると、塩川カイロプラクティック治療室で副院長だった前田先生という人が藤沢駅前で開業していることを知った。

カイロプラクティックの施術は一度も受けたことがなかったが、動画で見ていた塩川満章先生のお弟子さんで副院長も務めていた前田先生なら安心だと思い、藤沢駅なら電車で30分かからないし今の私の体調でも通えるかもしれないと決意して来院に至った。


【神奈川県相模原市から来院】
初診の状態
  • 01

    正中仙骨稜に強い浮腫感

  • 02

    右第一頸椎横突起に強い浮腫感

  • 03

    左右の後頭部の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、骨盤部と上部頸椎には明らかな可動域制限があり、体表温度検査でも骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は特に慢性的なところは確認されなかった。首の椎間板の段階も慢性的なところは確認されなかったが、首の前弯カーブ(前カーブ)は完全に消失しており、ストレートネックを通り越してスワンネックのように逆カーブ(後ろカーブ)となっていた。

初期集中期の段階では椎間板には異常がなかったものの、正中仙骨稜と右第一頸椎横突起の強い浮腫感や後頭部の過緊張があったため、週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、後頭部にあった過緊張がぬけてきた。このタイミングで患者様自身が薬を辞める決断をして、睡眠薬も低用量ピルも飲んでいたすべての薬を一度辞めてみた。

8週目(8回目のアジャストメント)には、睡眠の質が少し改善されてきた。睡眠薬を飲んでも眠れなかったものが、睡眠薬を飲まなくても1~2時間で眠れるようになった。またこのタイミングでケアのペースを2週間に一度のペースに広げることができた。

16週目(12回目のアジャストメント)には、睡眠薬無しでも30分~1時間で眠れるようになった。日中眠くなることもなくなって就職活動ができるくらいまで回復した。また子供の頃からあった末端冷え性が真冬でもそれほど冷たくならないなと感じるようになった。

22週目(15回目のアジャストメント)には、睡眠の質はまったく気にならなくなった。またあれほどきつかった生理痛も気づけばまったく感じなくなっていた。

現在は、体にあった不調はすべて改善されたものの、二度と同じ思いはしたくないとケアのペースを1か月に一度に広げてカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の不眠症は、自律神経の乱れが最大の原因だと考えられる。自律神経には交感神経と副交感神経があり、睡眠など休息時には副交感神経が働くことで脳や体を回復させることができる。

今回は骨盤部と上部頸椎という、どちらも副交感神経支配の部位にサブラクセーション(根本原因)があったことで、交感神経が過剰な状態が続き、休息のスイッチを入れることができずに不眠症となっていたのだろう。

子供の頃からあった末端冷え性は交感神経が過剰な人の特徴でもある。交感神経の作用として末梢の血管を閉じる役割があるが、それが長期間続いていたことで血流が手先やつま先まで流れなくなり末端冷え性となっていたと考えられる。

生理痛は女性ホルモンが大きく関係しているが、自律神経の乱れによって脳と体の各ホルモン分泌器官の連携が上手くいかなくなったことが原因だろう。体内のホルモンバランスは脳が体の各ホルモン分泌器官の状況を把握することで正しくコントロールされる。

ホルモンは多すぎても少なすぎても体にとっては不調となってしまう。これは女性ホルモンも例外ではなく、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が低下すると、プロスタグランジンというホルモンが過剰に分泌されてしまう。このプロスタグランジンは痛みを誘発させるホルモンであるため、生理痛などの原因となってしまう。

アジャストメントによって神経の流れが正常となり、体の情報が正しく脳へ伝わった結果、症状の改善に繋がったと考えられる。自律神経の問題は変化が出てくるまでに時間が掛かるが、サブラクセーション(根本原因)を特定して、正しくアプローチを行えば必ず変化すると確認できる症例である。
不眠症(末端冷え性、生理痛)
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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