卵巣と自律神経の深い関係性とは?ホルモンバランスに与える影響

女性の健康を支える「卵巣」。この小さな臓器は、女性ホルモンを分泌し、月経や妊娠、更年期などの重要な役割を果たします。しかし、卵巣の働きは単独で行われているわけではありません。実は、自律神経と密接な関係があり、ストレスや生活習慣の影響を大きく受けるのです。
通常、女性は生まれたときに約200万個の卵子を持っていますが、思春期には約30万個に減少します。そのうち、一生の間に排卵されるのは約400~500個程度です。そして、卵巣は左右で2つ存在していますが、体には適応能力があり片方の卵巣が機能しなくなってももう片方がその役割を補うことができます。
今回は、卵巣と自律神経の関係性について詳しく解説し、ホルモンバランスを整えるための対策もご紹介します。
卵巣の働きとは?
卵巣は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンを分泌する重要な器官です。
エストロゲンは、肌や髪の潤いを保ち、美しさを維持する働きがあります。また、骨の形成を促進し、骨粗しょう症を防ぐ役割を果たします。さらに、血管の健康を保ち、動脈硬化を予防する効果もあります。加えて、自律神経の調整にも関与し、気分の安定や感情のコントロールに影響を与えるホルモンです。
一方、プロゲステロンは子宮内膜を厚くして妊娠を助ける働きを持っています。体温を上昇させることで妊娠に適した環境を整えるほか、水分を保持しやすくするためむくみを感じることもあります。また、エストロゲンと連携しながら月経周期を調整する重要な役割を担っています。
これらのホルモンは、脳の視床下部や下垂体からの指令によって分泌が調整されます。視床下部は体のさまざまな生理機能を司る中枢であり、ホルモン分泌を調整する「ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)」を分泌します。このホルモンが下垂体を刺激し、「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「黄体形成ホルモン(LH)」の分泌を促します。
FSH(卵胞刺激ホルモン)は卵巣内の卵胞を成長させ、エストロゲンの分泌を促進します。LH(黄体形成ホルモン)は排卵を引き起こし、黄体を形成してプロゲステロンの分泌を促します。
このように、卵巣は脳からの指令を受けてホルモンを分泌しますが、この指令の調整に大きく関わるのが「自律神経」です。ストレスや生活習慣の変化によって自律神経のバランスが崩れると、視床下部の機能が乱れ、ホルモン分泌に影響を及ぼします。その結果、月経不順や無排卵、PMS(生理前症候群)などの症状が現れることがあります。
自律神経の働き
自律神経とは、私たちの意思とは関係なく体のさまざまな機能を自動的に調整する神経系です。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、それぞれ異なる働きを持っています。
交感神経は「活動モード」の神経で、緊張やストレスを感じたときに活発になります。これにより、心拍数や血圧が上がり、体がすぐに動ける状態になります。一方、副交感神経は「リラックスモード」の神経で、休息や睡眠の際に働き、消化や回復を促して体を整える役割を果たします。
この2つの神経がバランスよく働くことで、私たちの体は健康な状態を維持できます。
自律神経のバランスが整うことで卵巣に与える影響
自律神経のバランスが取れていると、卵巣は本来の力を最大限に発揮し、ホルモン分泌がスムーズに行われます。エストロゲンやプロゲステロンが適切に分泌されることで、月経周期が安定し、肌や髪のツヤ、骨や血管の健康も保たれます。また、自律神経が整うと血流が良くなり、卵巣にしっかり栄養と酸素が届くため、細胞が元気になり、妊娠しやすい体へと導かれます。さらに、気分の安定やストレス耐性の向上にもつながり、心身ともに健康的な毎日を送ることができます。
自律神経のバランスが乱れることで卵巣に与える影響
一方で、自律神経が乱れるとホルモン分泌のリズムが崩れ、月経周期が不安定になったり、PMS(月経前症候群)の症状が強くなったりすることがあります。特にストレスが多いと交感神経が過剰に働き、血流が滞ることで卵巣の働きが鈍くなりがちです。しかし、これは決してネガティブなことではありません。自律神経のケアを意識することで、卵巣の調子は十分に整えられます。リラックスする時間を増やしたり、睡眠の質を高めたりすることで、ホルモンバランスが安定し、再び卵巣が本来の力を取り戻していきます。
卵巣の働きとカイロプラクティックケア
卵巣が正常に機能するためには、卵巣や子宮などの状態を正確に把握し、適切にコントロールすることが不可欠です。しかし、脳と目をつなぐ神経の流れに障害が生じると、情報の処理がスムーズに行われず、卵巣の機能に悪影響を及ぼす可能性があります。
カイロプラクティック・ケアによって首や背骨のバランスを整えることで神経の流れが正常化し、脳と目の情報伝達がスムーズになります。その結果、卵巣の機能の向上、卵巣の機能の維持されることが期待できます。
どんなときでも、体は「元の健康な状態に戻ろう」とする力を持っています。自律神経のバランスを整える習慣を大切にすることで卵巣の健康も守り、毎日をより快適に過ごしていきましょう。
卵巣の働きを良好に保つには、自律神経のバランスが重要です。ストレスや生活習慣の乱れがホルモンバランスを崩し、さまざまな不調につながることもあります。生活の中で自分の体からのサインに見逃さないよう、カイロプラクティックケアを取り入れ健康的な身体を目指しましましょう。

執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。