聴覚とバランスの鍵は神経にあり!カイロプラクティックで健やかな毎日へ

近年、高齢化の進行に伴い、聴覚の重要性がますます注目されています。最新の研究では、難聴が認知症やうつ病と関連していることが指摘されており、聴覚が正常に機能することが、社会とのつながりを深め、病気の予防にもつながると考えられています。
今回のコラムでは、聴覚の重要性とともに、カイロプラクティックが聴覚にどのような影響を与えるのかを解説します。
耳はバランスを保つための重要な器官
私たちは日常生活において、どのようにして体のバランスを保っているのでしょうか?実は、耳がその役割を大きく担っています。もし目だけの情報でバランスを取っているとすれば、目を閉じた瞬間に姿勢を崩してしまうはずです。しかし、私たちは目を閉じても倒れることなく立っていられます。それは、耳が体のバランスを維持するために重要な役割を果たしているからです。
耳には、音を聞き分ける「蝸牛」という器官のほかに、体のバランスを感知する「三半規管」と「前庭器官」があり、これらが常に体の位置を把握しています。また、気圧の変化によって耳が詰まるような感覚が生じたとき、耳と咽頭をつなぐ耳管を使って圧力を調整する機能も備わっています。
私たちが周囲の環境を認識し、バランスを維持できるのは、耳からの情報が神経を通じて脳に伝達されるおかげです。たとえば、フィギュアスケート選手が高速回転しても目を回さないのは、耳に備わる高性能なセンサーが回転情報を神経を通じて脳に伝え、GABAという神経伝達物質が分泌されることで、バランスを保てるように調整されるからです。しかし、このシステムが正常に機能するためには、神経の流れがスムーズであることが必要不可欠です。
カイロプラクティックと聴覚の関係
聴覚の問題の多くは、原因不明とされることが多く、一般的な治療では安静や薬の処方が中心となっています。しかし、カイロプラクティックは聴覚に対しても有効なアプローチを持っています。実際、カイロプラクティックの歴史は「聴覚障害の改善」から始まりました。
1895年、カイロプラクティックの創始者であるD・D・パーマーが初めてカイロプラクティックのアジャストメントを行った相手は、耳が聞こえなくなった清掃作業員のハービー・リラードでした。彼は重いものを持ち上げた際に背中で「ボキッ」と音が鳴り、それ以来、聴力を失ってしまったのです。パーマーが背骨の異常を見つけ、アジャストメントを施した結果、リラードの聴力は徐々に回復しました。
この出来事は、神経の流れが正常に保たれることで、脳が体の状態を正しく認識し、自然治癒力が最大限に発揮されることを示しています。
サブラクセーションがもたらす影響とカイロプラクティックによる解決策
耳に関する症状が「原因不明」とされることは少なくありません。しかし、実際には私たちの脳は体のすべての情報を把握し、異常があれば迅速に対応する仕組みを持っています。この力は「自然治癒力」または「先天性治癒力」と呼ばれ、体が本来備えている回復能力です。
しかし、この自然治癒力を妨げる要因の一つが「サブラクセーション(神経の流れの乱れ)」です。サブラクセーションが生じると、脳と体の情報伝達がスムーズに行われず、その影響は聴覚やバランス機能にも及ぶ可能性があります。本来、体に現れる症状は、体から脳へ送られるSOSのサインであり、単に薬で抑えるのではなく、根本から解決することが重要です。
もし耳の不調やめまい、バランスの乱れを感じているなら、それは神経の流れに問題が生じているサインかもしれません。日常生活の質を向上させるためにも、カイロプラクティックを取り入れ、神経機能を最適な状態に整えましょう!

執筆者前田 一真
神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。
笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。