寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善!

寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善!

アレルギー検査でも原因不明…カイロプラクティックでかゆみのない生活を取り戻す!

60代男性
来院に至った経緯
6年前、突然背中にかゆみを伴う蕁麻疹が発生。その後、症状は徐々に広がり、現在では特に大腿部のかゆみが強くなっている。日中も違和感を覚えることがあるが、特に夜間に悪化し、就寝後2時間ほどで強いかゆみに襲われて目が覚めるため、十分な睡眠が取れない状態が続いている。その結果、慢性的な睡眠不足による疲労感が蓄積し、集中力の低下や倦怠感を感じるようになり、仕事や日常生活にも大きな支障をきたすようになった。

これまでに複数の医療機関を受診し、血液検査やアレルギー検査を受けたものの明確な異常はみつからず、医師からは原因不明と診断されるばかりだった。処方された抗アレルギー薬やステロイド剤、保湿剤を試したものの、一時的な症状の緩和はあっても根本的な改善には至らず、次第に薬の効果も実感しづらくなっていった。

原因を突き止めるために食生活の見直しや腸内環境の改善にも取り組み、特定の食品を控える食事療法や腸活を意識した食生活を実践。しかし、劇的な改善はみられず、「体質の問題だから仕方がないのかもしれない」と諦めかけることもあった。さらに、金属アレルギーの可能性を考え、歯科で金属の詰め物を除去する治療も受けたが、それでも症状の改善には至らなかった。

加えて、10年前には糖尿病と診断され、血糖管理には常に気を配ってきた。医師の指導のもと食事療法や運動療法を継続し、血糖コントロールは比較的安定していたものの、長年続く原因不明のかゆみによるストレスが心身に大きな負担をかけていた。

何か他に改善策はないかと模索していた中で、塩川満章D.C.のYouTubeを視聴し、カイロプラクティックが自律神経の調整に役立つ可能性があることを知った。ストレスや神経系の働きが皮膚の状態にも影響を与えると聞き、もしかすると自分の症状も神経のバランスが関係しているのではないかと考えるように。これまでさまざまな方法を試しても改善しなかったため、根本から身体の状態を整えたいという思いが強まり、今回の来院を決意した。


【神奈川県横浜市南区から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙骨翼の浮腫感

  • 02

    腰部脊柱起立筋の筋緊

  • 03

    下部頚椎に浮腫感

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、下部頚椎、胸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。またC7周辺と右仙骨翼に強い浮腫が確認された。

腰部レントゲン側面像では、L5がD5レベルと慢性的な段階で確認した。
頚部レントゲン側面像では、椎骨の変性、椎間板の段階はD5レベルと慢性的な段階で確認した。

初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、仕事の都合で週1回のペースからケアを開始した。

5週目(5回目のアジャストメント)には、体表温度検査時の肌が赤くなりやすかったが、レスト後には赤みが薄くなり変化がみられた。

10週目(8回目のアジャストメント)には、ナーボスコープの痕の範囲が初回は下部頚椎から中部胸椎までと反応がみられていたが中部胸椎には見られず範囲は狭くなりさらに消えやすくなった。 骨盤、腰部脊柱起立筋の筋緊張も改善していた。

14週目(9回目のアジャストメント)には、体表温度検査時に肌が赤くなりやすかったが、下部頚椎から上部胸椎までと範囲が狭くなり、赤みも消えやすくなった。大腿部はかゆみが出るとアイシングして治めてきていたが、かゆにはほぼ出なくなった。糖尿病の定期的検査では HbA1cの数値が下がっていて薬を1.5以上減薬できたと話されていた 。

21週目(12回目のアジャストメント)には、かゆみは自宅で缶酎ハイを飲んだ時に一時かゆみが出たが、それ以外ほぼ気にならない状態。蕁麻疹は上部胸椎にみられたがかゆみもなく、範囲も狭くなってきている。

現在は症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の強いかゆみを伴う蕁麻疹は、自律神経のバランスの乱れが主な要因と考えられた。

蕁麻疹は、突然皮膚に現れる赤みや強いかゆみを伴う発疹で、多くの人が経験する症状の一つである。アレルギー反応、ストレス、食事、気温の変化など、さまざまな要因が関与するが、特に慢性化した場合は、特定のアレルゲンが見つからないことも多い。そのため、体内のバランスの乱れが大きく影響し、中でも自律神経の不調が深く関与していることが分かっている。

初回の検査では、下部頚椎・中部胸椎・骨盤部において、左右の体表温度の差、浮腫感、可動域制限が確認された。ナーボスコープによる体表温度の測定では、背骨に沿って赤みが出現。これは、体内の解毒機能が低下し、化学的バランスが乱れることで生じることが多いと考えられる。そこで、骨盤の安定を優先し、下位から順にアジャストメントを行った。

アジャストメントによってサブラクセーションが解消され、自律神経のバランスが整い、神経の流れが正常化。その結果、自然治癒力が活性化され症状の改善が見られたと考えられる。

長年にわたり、慢性的な蕁麻疹と強いかゆみに苦しんでいたが、神経の働きを整え、回復力を引き出すことの重要性が改めて確認できる症例となった。
寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善!
寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善! 寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善! 寝られないほどのかゆみ…6年間続いた慢性じんましんが改善!
中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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