2日間痛みで動けなくなるほどの生理痛、生理不順、不眠症、末端冷え性、便秘、腰痛、顎関節症

2日間痛みで動けなくなるほどの生理痛、生理不順、不眠症、末端冷え性、便秘、腰痛、顎関節症

薬の飲まずに生理痛が改善された!

30代女性
来院に至った経緯
小学校高学年で生理が始まったが、その頃から生理痛が酷かった。生理が来ると2日間は薬を飲んでも動けなくなるほどの痛みがあり、毎月学校を休むようになった。この頃から手足など末端の冷えが気になって、夏場でも学校のプールに入るのが苦手だった。

中学生になると生理不順になった。生理が早く来たり遅く来たりするようになり、周期が不安定で、今考えると不正出血もあったのかもしれない。中学3年生の高校受験の頃になると、不眠症になってしまった。

受験のストレスだったのか、布団に入っても3~4時間眠れずにゴロゴロするような日々が続いた。一時期は眠くなるまで布団に入らなければ良いと思い、布団に入らないまま朝を迎えることもあった。

高校生になっても生理痛が酷いのが続き、生理が来ると2日間学校を休むということをしていたが、大学生になると学校を休むと単位が取れなかったので初めて婦人科を受診した。病院では超低用量ピルを処方された。

薬を飲むといくらか生理痛はマシになったが、下腹部痛のような痛みが消えることはなく、生理の時に学校へ行くのが本当に辛かった。また幼稚園の年長くらいには、自分でも覚えているほど便秘があり、大人になっても便秘のままだった。

大学2年生のときに、歯医者で食いしばっているねと指摘され、それ以来右顎からガクガク音が鳴るのが気になるようになった。歯医者では、ストレスを溜めると良くないよと言われた。

大学は普通の学校に通ったが、子供の頃からコックさんにあこがれていてフレンチのお店に就職した。飲食業の仕事は肉体的にもかなり辛かったが、やりたかった仕事につけたので精神的なストレスはほとんどなかった。

ある日、厨房で重たい物を持ち上げたときに腰を激しく痛めてしまった。その日はなんとか動けたので仕事を続けたが、次に日朝起きると動けなくなっていた。タクシーを呼んで、なんとか病院に行き、検査をしてもらったが骨には何も異常がないと言われた。

腰の痛みはしばらく続いたため、近所の整体院に通うことにした。そこでもそんなに悪くないですよと言われたが、半年以上経っても腰痛が続いていた。前屈みになるのが辛くて、料理を作っている姿勢があまりにも辛く、仕事中はコルセットを巻いて料理を作っていた。

新しく入店して来たコックが、私がコルセットを巻いている姿を見て、「腰が悪いなら、ここの先生凄腕だから行ってみたら?」とカイロプラクティックを紹介してくれた。HPを見てみると、自律神経に強そうな治療院だなと印象を受けた。

先輩の女性コックから、ピルをずっと服用しているのは良くないよと言われてから、ピルを飲むことをやめていた。幸いにも婦人科系の疾患に理解のある職場で、生理痛がキツイ初日は休みを取らせて持っていた。

当院のHPを見て、生理痛や生理不順が良くなっているという症例を見て、ここなら腰痛以外にも子供の頃からある症状も良くなって仕事も休まなくてよくなるかもしれないという思いで紹介という形で当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    正中仙骨稜の強い浮腫感

  • 02

    腰部起立筋の過緊張

  • 03

    第一頸椎右横突起の強い浮腫感

経過と内容
初診時の状態では、第一頸椎には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また正中仙骨稜と第一頸椎右横突起に強い浮腫が確認され、腰部起立筋と頚部胸鎖乳突筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD4レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階も慢性的なD4レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、半年間続いた腰痛がかなり楽になり、仕事中もコルセット無しで料理を作れるようになった。また右顎からガクガク鳴っていた音もそれほど気にならなくなった。

5週目(5回目のアジャストメント)には、睡眠の質が明らかに良くなり、布団に入れば30分以内には眠れるようになった。この頃には、生理が来ても痛み止めを飲めば痛みはあるもののなんとか動けるようになった。この段階で、ケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

9週目(7回目のアジャストメント)には、ケアを始めて2回目の生理が来たが、痛み止めを飲めば生理痛はほとんど感じなくなった。また、この頃には腰痛はまったく感じなくなり、痛めていたことも忘れているほどだった。

13週目(9回目のアジャストメント)には、ケアを始めて3回目の生理が来たが、人生で初めて痛み止めを飲まずに、生理痛を感じなくなった。また、職場の仲間と川辺でバーベキューをしたときに水遊びをしたが、手足が冷えないと感じるようになった。この段階でケアのペースを3週間に一度に広げることができた。

22週目(13回目のアジャストメント)には、生理痛は一切感じなくなった。また、ケアを始めて5か月連続で生理が来ていることに気づき、生理不順が始まってから正しい周期で生理が来続けることに驚いていた。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の生理痛や生理不順など婦人科系の問題は、自律神経の乱れが原因であったと考えられる。自律神経の乱れによって、脳と子宮や卵巣との情報のやり取りが上手くいかなかったのだろう。

生理痛にはプロスタグランジンという物質が大きく関与している。検査では骨盤部と上部頸椎というどちらも副交感神経支配の部位に強い反応があったが、副交感神経が上手く機能しないと交感神経が過剰に働いてしまう。

交感神経が過剰に働くと血行不良が起こってしまう。すると体全体の代謝や排毒作用が低下してしまい、子宮内膜や経血を体外に出そうとプロスタグランジンが過剰に分泌されてしまう。

プロスタグランジン自体は悪いものではなく不要になった子宮内膜や経血を体外へ排出させるのに必要なものだが、プロスタグランジンが過剰に分泌されることで子宮が過剰に収縮してしまい、これが強い生理痛の原因となってしまう。

不眠症や末端冷え性は、まさに交感神経が過剰になった結果だと考えられる。交感神経が過剰に働くことで体は常に過緊張の状態となり、寝ようと思っても体が休まる状態を作れていなかったのだろう。

交感神経には末梢の血管を閉じる役割があるが、交感神経が過剰に働くことで末梢の血管が閉じたままとなり、これが末端冷え性を引き起こしてしまう。

小児の頃から便秘があったが、小児の便秘はほとんどが仙骨部の問題が関係している。大人の便秘の場合は、自律神経の乱れ以外にも胆のうから胆汁が生成されていなかったり、すい臓から膵液が分泌されていなかったりすることでの便秘も考えられる。

今回のケースでは、生理痛、生理不順、不眠症、末端冷え性、便秘などの自律神経症状の他にも、腰痛など筋骨格系の問題もあったことから、人間の土台である仙骨部にはかなりの負担が掛かっていたと考えられる。

外傷がなかった場合の顎関節症は、ほとんどが首のバランス(特に第一頸椎)が関係している。今回のケースでも顎は一度も触らずに首のバランスが整ったことで、右顎から鳴っていたクリック音は鳴らなくなった。

生理痛や生理不順などの婦人科系のホルモンバランス異常、不眠症や末端冷え性などの自律神経のバランス異常、顎関節症や腰痛などの筋骨格系異常など、さまざまな症状が出ていたが、アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれたことで、多くの症状の改善に繋がったと考えられる。あらためて神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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