カイロプラクティックで整える、健康的なライフサイクル
日本人成人の約20%が、冷え性を原因として睡眠に問題を抱えていると言われています。睡眠の妨げになる原因には身体的な不調や環境の変化、精神的なストレス、さらには薬やアルコールの影響などさまざまな要因がありますが、これらの多くが「体温」と密接な関係を持っていることをご存知でしょうか?
特に、手足の冷えで寝つきが悪くなったり、更年期障害によるほてりが原因で眠れないといった悩みを抱える方は少なくありません。このように、体温は睡眠の質を左右する重要な要素であることが分かります。
今回のコラムでは、体温と睡眠とカイロプラクティックについてお伝えしていきます。
「体内時計」と体温リズムの密接な関係
体温と睡眠を考える上で特に重要なのが「体内時計」です。体内時計は、私たちの体温リズムだけでなく、睡眠・覚醒のパターンや他の生体リズムにも深く関わっています。
私たちの体は朝から夜、さらには季節の変化に応じて体調を絶えず調整しています。この調整を司るのが体内時計であり、神経系を通じて体の各部に指令が送られています。例えば、朝日を浴びると脳は「目覚める準備」を始め、夕方になると「休息の準備」に切り替わるのです。
もし体内時計が乱れると、体温の調整がうまくいかなくなり、睡眠のリズムにも悪影響が及ぶ可能性があります。
神経の働きが体温調整の鍵
体温調整や睡眠リズムを正常に保つためには、外部環境の変化を脳が的確に感知し、神経を通じて体に適切な指令を出せる状態であることが重要です。そのため、自分の体の状態に注意を払い、神経の働きに意識を向けることが睡眠の質を向上させるカギとなります。
体内時計を正常に保つことによって、神経が円滑に働き、体温調整もスムーズに行われるようになります。その結果として、深く質の良い睡眠が得られるのです。
睡眠と深く関係しているのが「自律神経」です。自律神経は、私たちの体の働きを自動的に調整する神経で交感神経と副交感神経からなります。交感神経は活動的なときに働く神経で日中、体を活動的に保つために働きます。副交感神経は、リラックスしているときに働く神経で体を休ませる役割があり、特に夜、睡眠を促すために重要です。これらの神経はシーソーのようにバランスを取りながら働いています。
しかし、ストレスや姿勢の悪さ、体の歪みが原因でこのバランスが崩れると、交感神経が優位になりすぎてしまい、リラックスしにくい状態に陥ります。その結果、なかなか寝付けなかったり、眠りが浅くなるのです。
カイロプラクティックでは、神経が圧迫されている箇所を検査で探し出し神経の流れを正常に戻すことを目的として行っています。
カイロプラクティックよって神経が正常に働くようになり、自律神経のバランスも整います。その結果、副交感神経がしっかりと働き体がリラックスモードに入りやすくなるため、深い睡眠が得られるのです。
体温と睡眠の深い関連性を理解し、カイロプラクティックで体内時計を整える工夫を生活に取り入れることで、健康的なライフサイクルを手に入れましょう。
執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。