女性ホルモンのプロゲステロンの働きとカイロプラクティックの関係性
私たちの身体は、さまざまなシステムが複雑に絡み合って働いています。その中でもホルモンと神経系のつながりは、健康を考える上で特に重要な役割を果たしています。
今回のコラムは、女性ホルモンであるプロゲステロンと神経系、そしてカイロプラクティックがどのように関連しているのかを分かりやすくご紹介します。
プロゲステロンの役割
プロゲステロンは、女性の体内で主に黄体から分泌されるホルモンで生理周期や妊娠維持に重要な役割を果たします。このホルモンは、妊娠可能な状態を整えたり子宮内膜を維持したりする働きがありますが、実は神経系にも大きな影響を及ぼします。
プロゲステロンには、神経の興奮を抑える効果があります。このため、ストレスが多い状況や不眠症に悩む方にとっては精神を安定させる一助となることがあります。また、プロゲステロンは抗炎症作用を持つため、神経系の炎症を抑える効果も期待されています。これにより、慢性的な痛みや緊張状態の緩和に寄与する可能性があります。
神経系と身体のつながり
神経系は、脳からの指令を全身に伝える通信網のような存在です。このシステムは、ホルモンの分泌だけでなく筋肉や内臓の動き、さらには免疫機能にも関与しています。
たとえば、ストレスが高まると自律神経が過剰に働き、筋肉が緊張したり消化機能が低下したりします。このような状況が続くと、肩こりや頭痛、消化不良などの不調が現れることがあります。プロゲステロンはこの神経系に作用し、リラクゼーションを促すため、こうした不調を和らげる可能性があります。
カイロプラクティックの役割
カイロプラクティックは、主に背骨で神経を圧迫している個所を正常に正し神経系の機能を改善し、自然治癒力を高めることを目的としています。背骨が圧迫されると神経伝達がスムーズに行えず、痛みや不調の原因となることがあります。
特に女性の場合、プロゲステロンの分泌量が増減する月経周期や妊娠、更年期などの時期には神経系がより敏感になることがあります。カイロプラクティックで神経系のバランスを整えることで、ホルモンの正常な働きを取り戻すことに繋がります。
プロゲステロン、神経系、そしてカイロプラクティックは、それぞれが独立した存在ではなく、相互に関係し合っています。ホルモンバランスの乱れや神経系の不調を感じたときには、背骨や姿勢のケアを通じて全体的な健康をサポートするカイロプラクティックが一つの選択肢となるでしょう。
自分の身体の声に耳を傾け、必要に応じて適切なケアを取り入れることで、より健やかな毎日を送ることができます。
執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。