2025.03.20

生理痛と腰痛の関係性、自律神経が影響する理由とは?

カテゴリ: 健康通信
生理痛と腰痛の関係性、自律神経が影響する理由とは?

生理痛の中の腰痛に悩まれている方も多いと思います。生理中に腰の痛みを感じる方は多く、その背景にはホルモンバランスの変化や骨盤の歪み、自律神経の乱れなどが影響しています。これらが慢性的なることで腰痛が悪化したり、普段は痛みがない人でも生理中だけ腰が重く感じたりすることがあります。

今回のコラムでは、なぜ生理痛と腰痛が関係するのか?自律神経の関係性についてお伝えしていきます。

生理痛が腰痛を引き起こすメカニズム

生理中、子宮は不要になった子宮内膜を排出するためにプロスタグランジンというホルモンを分泌し、収縮を繰り返します。この子宮の収縮が骨盤周囲の筋肉や神経に影響を与え、腰の筋肉が緊張しやすくなるのです。

特に、骨盤周りの血流が悪くなっていると筋肉のこわばりや神経の圧迫が生じ、腰痛が強くなることがあります。さらに、 骨盤が歪んでいると子宮の位置が本来の正しい位置からずれやすくなり子宮の収縮がスムーズに行われず、痛みが増す可能性があります。

また、生理前から分泌が増えるリラキシンというホルモンには、骨盤の靭帯をゆるめる作用があります。この作用により骨盤の安定性が低下し腰回りの筋肉に負担がかかるため、腰痛を引き起こしやすくなります。特に、普段から骨盤が歪んでいる人や姿勢が悪い人は、この影響を強く受けやすく生理のたびに腰痛が悪化しやすくなるのです。

加えて、生理中は体が冷えやすくなりやすく血行不良が進むことで筋肉が硬くなり、神経の働きも鈍くなるため、さらに痛みを感じやすくなる要因になります。特に、冷えは骨盤内の血流を滞らせ子宮の収縮をさらに強めてしまうため、痛みを悪化させる可能性があります。

自律神経との関係

生理痛や腰痛が強くなる背景には自律神経のバランスの乱れも深く関わっています。自律神経には、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)があり、 この2つのバランスが崩れることで血流の滞りや筋肉の緊張が生じ、痛みが増す ことがあります。

特に、ストレスや生活習慣の乱れは交感神経を優位にし、血管を収縮させてしまいます。これにより、子宮や腰周りの筋肉が硬くなり、痛みを感じやすくなるのです。さらに、自律神経の乱れはホルモンバランスにも影響を及ぼし、月経周期そのものが不安定になることもあります。

生理痛による腰痛を和らげるためにできるカイロプラクティックケアとは?

カイロプラクティックは、背骨や骨盤での神経の圧迫を取り除くことで体の自然治癒力を高めることを目的としています。特に、自律神経の働きを正常化することで女性ホルモンの分泌がスムーズになり、生理痛の症状を改善することに繋がると考えられます。

交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、女性ホルモンだけでなくプロスタグランジンなどの分泌も正常に働き腰痛の軽減にもつながります。

神経のサイクルが整い日常生活で食事や運動などの工夫を取り入れることで、より痛みを軽減しやすくなります。

生理痛と腰痛は、ホルモンバランスや自律神経の影響を受けながら互いに密接に関係しています。また、 骨盤のバランスを整えることで子宮本来の位置を安定することで、生理痛や腰痛の根本改善につながります。

カイロプラクティックケアを取り入れ、痛みのない快適な毎日を目指してみましょう。

中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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