2025.02.11

目に見えない外敵から身を守るために!リンパとカイロプラクティックの深い関係

目に見えない外敵から身を守るために!リンパとカイロプラクティックの深い関係

新型コロナウイルスやインフルエンザなどシーズンごとに猛威を振るっていますが、ウイルスや細菌は日常生活の至るところに存在しています。目には見えませんが、私たちの身の回りに常に潜んでいるのです。

 

しかし、人間の体にはこれらの外敵から身を守るための仕組みが備わっています。そのひとつが「リンパ系」です。このコラムでは、リンパの役割と、カイロプラクティックがどのようにリンパの働きをサポートするのかについて詳しく解説していきます。

 

リンパ液とは?

私たちの体内には、血液を運ぶ「血管」とは別に、リンパ液が流れる「リンパ管」というネットワークが張り巡らされています。リンパ液は、体の各所を巡りながら、血管の外に出た余分な水分を回収し、再び血液へと戻す働きを担っています。「リンパ」という言葉は、ギリシャ語の「ニンフェ(清らかな水・水の精)」に由来しているとされています。

 

リンパ液は体の末端から流れ出し、徐々に集まりながら太いリンパ管へと合流し、最終的には首の下にある静脈へと流れ込んでいきます。この経路の途中には、「リンパ節」と呼ばれる豆のような形をしたフィルターのような役割を持つ器官が点在しており、特に首、脇の下、足の付け根などに多く集まっています。

 

リンパ節は約0.2~3cmの大きさで、体内には約600個も存在しています。リンパ管は血管と同じように全身に広がっていますが、リンパ液の流れは一方向であり、体の中心に向かって進む仕組みになっています。このリンパ液は、元々は血液の成分がしみ出たもので、主に筋肉の動きや血管の振動によって流れています。そのため、運動不足が続くとリンパの流れが滞りやすくなるのです。

 

リンパ液の3つの重要な役割

① 体内の不要物や有害物質を排除する

リンパ節は、空気中のホコリや異物、ウイルス、病原菌などをろ過するフィルターのような働きをします。リンパ節には免疫細胞である「リンパ球」が存在し、これらの外敵を攻撃して感染の拡大を防ぎます。

 

② 栄養(脂質)の運搬

食事から摂取した脂質は、他の栄養素と異なり血管を通って直接吸収されることができません。そのため、小腸で吸収された脂質はリンパ液によって運ばれ、最終的に静脈へと届けられます。

 

③ 余分な水分の排出

リンパ液は細胞間の余分な水分を回収し、静脈へと戻します。その後、腎臓でろ過され、尿として排出される仕組みになっています。しかし、運動不足や塩分の摂り過ぎ、体の冷えなどが原因でリンパの流れが悪くなると、水分がうまく排出されず、むくみの原因になります。

 

リンパの流れとカイロプラクティックの関係性

リンパ液の流れが滞る要因として、運動不足、塩分・水分の摂りすぎ、冷えなどが挙げられます。これらの要因によってリンパの流れが悪くなると、老廃物の排出がうまくいかず、体の不調を引き起こすことがあります。

 

多くの人は、軽い運動やストレッチ、マッサージ、体を温めることなどでリンパの流れを改善しようとしますが、これらは一時的な対処療法にすぎません。体の本来の機能を根本から整えるためには、脳と神経の働きを正常化することが重要です。

 

カイロプラクティックは、脳と体をつなぐ神経のサイクルに注目し、神経の働きを最適化することで、リンパの流れを正常に保つサポートをします。神経系は「中枢神経(脳と脊髄)」と「末梢神経(体中に張り巡らされた神経)」に分かれ、さらに「体性神経(運動神経・感覚神経)」と「自律神経(内臓の働きを制御する神経)」に分類されます。

 

自律神経は、血液循環や汗の分泌、消化など、私たちが意識しなくても体が適応するための機能を司っています。例えば、暑いときに汗をかいたり、寒いときに体温を保つために血管が収縮したりするのは、この自律神経の働きによるものです。

 

カイロプラクティックがリンパの流れを促進する理由

リンパの流れを改善するためには、筋肉の収縮が重要な役割を果たします。リンパ液の流れをスムーズにするためには、筋肉がしっかりと働き、リンパ管内の弁を動かす必要があります。しかし、神経の働きが乱れていると、筋肉が十分に機能せず、リンパ液の流れが滞る原因になります。

 

カイロプラクティック・ケアによって神経の働きを正常化すれば、筋肉のパフォーマンスが向上し、リンパ液の循環がスムーズになります。その結果、老廃物や毒素が適切に排出され、健康維持に大きく貢献するのです。

 

薬に頼らず、カイロプラクティックで自然治癒力を引き出そう!

現代の医療では、不調があればすぐに薬を処方されることが一般的ですが、薬には必ず副作用が存在します。長期的に薬に頼り続けると、体が本来持つ「排毒作用」が追いつかなくなり、かえって体調を崩す原因になってしまいます。

 

本来、体に現れる症状は、体からの「SOSサイン」です。薬で症状を抑え込むことは、問題の根本的な解決にはならず、一時的な対処に過ぎません。私たちの体には、獲得免疫という素晴らしい防御システムが備わっており、それを最大限に活かすことが、長期的な健康維持につながります。

 

カイロプラクティックを活用することで、神経の流れを正常化し、リンパ液の循環をスムーズにすることで、体が本来持っている治癒力を最大限に引き出しましょう。日頃からカイロプラクティック・ケアを取り入れることで、自然な健康を手に入れ、病気に頼らない強い体を維持していきましょう!

前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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