2025.04.22

女性に多い「へバーデン結節」──実は女性ホルモンと深い関係がある?

カテゴリ: 健康通信
女性に多い「へバーデン結節」──実は女性ホルモンと深い関係がある?

最近、指の第1関節が変形してきた…
そんな経験はありませんか?

中高年の女性に多く見られる「へバーデン結節」は、手指の第1関節(DIP関節)に痛みや腫れ、変形が起こる疾患で、進行すると関節が硬くなり、動かしにくくなってしまいます。

実はこのへバーデン結節、単なる老化現象ではなく「女性ホルモン」と深く関わっている可能性があるのです。

今回のコラムでは、へバーデン結節と女性ホルモンの関係性についてお伝えしていきます。

へバーデン結節とは?

へバーデン結節は、主に手の指の第一関節に起こる変形性関節症の一種です。関節軟骨がすり減ることで骨が変形し、炎症や腫れ、こわばり、痛みなどの症状が現れます。

初期には「なんとなく違和感がある」「指先がピリピリする」などの軽い症状から始まり、進行すると関節の変形や強い痛みを伴うこともあります。特に朝や冷えた時に症状が悪化することが多いのが特徴です。

なぜ女性に多い?──カギを握るのは「エストロゲン」

へバーデン結節が女性に多い理由のひとつに、「エストロゲン(女性ホルモン)」の減少が挙げられます。

エストロゲンには、関節や軟骨、骨の健康を保つ働きがあります。このホルモンは閉経前後に急激に減少し、ホルモンバランスが大きく変化することで、関節の軟骨が脆くなりやすくなります。さらに、関節の周囲にある滑液(関節をスムーズに動かす潤滑液)も減少するため、摩擦が生じて炎症を起こしやすくなるのです。

このため、閉経を迎える40代後半から60代の女性にかけてへバーデン結節を発症するケースが急増します。

ホルモンバランスの乱れと自律神経の関係

女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経にも影響が及びます。自律神経は、血流や体温調節、免疫機能にも深く関与しているため、このバランスが乱れることで指先への血流が悪くなり、痛みやこわばりを引き起こしやすくなります。

つまり、ホルモンの減少だけでなく、自律神経の乱れもへバーデン結節の発症や悪化に関わっていると考えられます。

カイロプラクティックでのケアという選択肢

へバーデン結節は、「年齢のせいだから仕方ない」と諦められがちですが、女性ホルモンや自律神経のバランスに注目することで、痛みの緩和や進行の予防を目指すことができます。

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤の歪みを整えることで神経の流れをスムーズにし、自律神経のバランスを整えることを目指します。これにより、体全体の血流やホルモンの働きが改善され、指先の炎症や痛みの緩和につながる可能性があります。

もちろん、直接的に変形を元に戻すことはできませんが、痛みやこわばり、進行の抑制に対して体の内側から働きかけるケアとしてサポートします。

あなたのその指先の不調、実は体からの大切なサインかもしれません。
カイロプラクティックを通して、ご自身の身体とじっくり向き合ってみましょう。

中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

コラム一覧へ戻る
pagetop