2023.06.22

歯と背骨をメンテナンスしてパフォーマンスアップ!

歯と背骨をメンテナンスしてパフォーマンスアップ!

日常から歯を磨いたり、定期的に歯医者さんへ行ったりと意識的に歯を健康に保とうとしている方は多いと思います。

歯の役割は、食べ物を飲み込むための咀嚼という役割はもちろんですが、それ以外でも表情や発音に関係しています。

そして、アスリートにとっても歯や噛むことがパフォーマンスに影響していることが分かっています

実際に、咀嚼はたくさんのメリットがあり、歯の働きは私たちの健康には欠かすことができません。歯は、自律神経も関係しているのです。

今回のコラムでは、歯の役割とカイロプラクティックの関係性についてお話していきます。

歯の役割

歯は、乳歯から永久歯に生え変わりますが、一般的に乳歯は20本、永久歯は28本と数も大きさも違います。この違いは、成長して大きくなった顎や体に合ったものが必要となるために生え変わります。

生え変わる乳歯でも、しっかり発音できるよう正しい舌の使い方を覚える、永久歯が生える道標となるなど重要な働きがあります。

歯で噛む、いわゆる咀嚼は、食べ物を細かくして胃腸の手助けをしています。

咀嚼をすると唾液の分泌が促されます。唾液は口腔内の健康や、唾液に含まれる消化酵素であるアミラーゼが炭水化物であるでんぷんの分解を促進し、消化管への負担を減らしているのです。

歯を噛みしめたとき、人間の噛む力は個人差もありますが70㎏くらいといわれています。動物では、犬は100㎏を超え、ライオンは400㎏、恐竜の代表的存在といえるティラノサウルスは3トンにも及んだといわれます。

人間のようにまんべんなく潰して食べる構造と肉食動物では構造の違いがありますが、すべての生物にとって噛むことは生きていく上で重要な役割があります。

例えば、噛むことは集中力や瞬発力を高めるとされています。スポーツ選手が試合中にガムを噛んでいるシーンをよく見かけますが、噛むことによって脳への血流が多くなり、集中力や瞬発力の向上に役立ち、学習能や記憶力といった脳機能の向上にも良い影響を与えます。また歯のかみ合わせは体のバランスを保つことにも役立っています。

噛むことによる体への作用で最も注目したいことは、ホルモンの分泌を促すということです。人間は噛むことでヒスタミンというホルモンの分泌を促します。ヒスタミンは満腹感を得やすくなるという働きがあるため、食べ過ぎを防止でき肥満予防にもつながります。

さらには、咀嚼することでセロトニンという幸せホルモンが分泌されて、リラックス効果やストレスが軽減されることも分かっています。

 

歯の働きとカイロプラクティック

歯の健康や噛む行為は、人が生きていく上では切っても切り離せない重要な役割を担っています。

カイロプラクティックでは「神経の流れ」を整えることを目的としていますが、咀嚼をするという行為自体が、実は自律神経のバランスを整えることにも役立ちます。

自律神経には闘争神経といわれる交感神経と、リラックスしているときに出る副交感神経があり正反対の作用で体をコントロールしています。

咀嚼という行為は副交感神経を優位にします。副交感神経の働きによって消化も促進されます。

噛むという行為で思い浮かぶ症状としては「食いしばり」や「歯ぎしり」などが考えられますが、この場合は咀嚼とは逆に交感神経の働きが過剰になっている状態といえます。

日常生活において、精神的ストレスや不安、緊張、生活環境などで交感神経が優位な状態が続くと、本来であれば副交感神経が働く時間帯、例えば寝ているときでも食いしばっていることがあります。

この状態は交感神経が過剰に働くことで、体が常に緊張状態にあるといえます。食いしばりが長期間続くと、嚙み合わせや顎関節、さらには体のさまざまな不調へとつながります。

本来、睡眠は1日の中で1番リラックスして脳や体が回復できる時間です。寝ているときも交感神経が優位となっていれば「食いしばり」や「歯ぎしり」だけではなく、体が回復されないまま朝を迎えることとなり悪循環となってしまいます。

自律神経の働きには、噛むことで分泌されるホルモンの量を調節する機能もあります。脳と体の各ホルモン分泌器官が連携し合うためには「神経の流れ」は必要不可欠です。

カイロプラクティックは、背骨や骨盤をアジャストメント(調整)することで、神経の流れを整えます。自律神経のバランスを整えるには、カイロプラクティックケアはとても有効なメンテナンス方法となります。

歯医者さんで定期的な歯のメンテナンスをするように、カイロプラクティックケアで背骨や骨盤をメンテナンスして、快適な毎日を過ごしましょう!

中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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